一人でサクッと回るシンガポール観光地4選

旅行記

ラッフルズ上陸記念の地(シンガポールを作った人)

シンガポール都市部にある「ラッフルズ上陸記念の地」は、シンガポールを作ったイギリス人「ラッフルズ」が最初に上陸した地です。シンガポールは当時、漁業がメインの寒村で、ほとんど人が住んでいませんでした。後に貿易港として大きな役割を果たすと考えた、ラッフルズの先見の目はすごいですね。

↑ラッフルズラッフルズ上陸記念の地周辺景色

シンガポールがラッフルズにより開拓されるまでの流れは以下のようになります。

1819年イギリスは中国の方へ船で行く際、中継地点が必要でシンガポールに目をつけたところから始まります。当時シンガポールの土地を支配していた王様と交渉したのがラッフルズで、うまく話をまとめます。ラッフルズが出した条件は「毎年土地利用料払うから土地貸して」というもの。普通他国が侵入してきたらどんな条件でも渋ると思いますが、当時シンガポールはほとんど人が住んでいない漁村。「遊ばせている土地があるなら、貸してお金が入ってきた方が良いか・・・」という王様の考えでラッフルズ(イギリス)はシンガポールという、後に巨大な貿易港となる土地を手に入れました。

ラッフルズがすごいのは、独自で現地の王様と話をつけてシンガポールを手に入れた事。大型案件の場合、日本の営業サラリーマンなら「一度本社に持ち帰って検討します・・・」というのが常識でしょう。単独で話をまとめるのは完全に越権行為です。まあそういう人が出世するんでしょうけどね・・・

こんな感じでイギリスが管理するシンガポールがスタートするのですが、イギリスから独立して「シンガポール」という現在の正式な国になるのはまた先の話・・・。この「ラッフルズ上陸記念の地」はラッフルズの像があるだけですが、シンガポールの始まりに思いをはせ、周囲に広がるビル群をみながらその発展に圧倒される・・・なかなか感慨深い地です。シンガポール名物「マーライオン」の近くなので、マーライオンへ行くついでに寄ってみてはいかかでしょうか。

おすすめ度7(10点中)・・・シンガポールに最初に目をつけたラッフルズの像と、その周囲に広がるビル群を見るとシンガポールの歴史を感じることができます!

参考文献:物語 シンガポールの歴史 (中公新書)

ウィキペディア:トーマス・ラッフルズ

マーライオン(意外と見ごたえある)

シンガポールのマーライオンパークは世界3大がっかりスポットとして有名で、微妙な観光スポットと言われています。ですが、行ってみると思っている以上の絶景です。特に夜行くと、ライトアップされているマーライオン、キラめく周囲のビルの光、そして船が浮かんでいるように見えるホテル「マリーナベイサンズ」が美しい夜景を作り出しています。

特にマリーナベイサンズは時間帯によってライトの色が変わるらしく、見ていて飽きさせません。

シンガポールにはいくつかマーライオンの像がありますが、ここマーライオンパークのマーライオンが一番有名です。カップルや家族連れが多く、一人でいる人はいませんでしたが、長居する場所でもないので一人で行っても問題ないかと。

アクセス方法としては、地下鉄の「City Hall」か、「Raffles Place」駅で降り、その辺の人にキョロキョロしながら「マーライオン!」って言えばたぶん教えてくれます。がっかりスポットと言ってもシンガポールでトップレベルに有名な場所なので。

おすすめ度8(10点中)・・・マーライオンとマリーナベイサンズとビル明かりが作り出す夜景は絶景です!

戦争記念公園(日本が関係する悲しい事実)

シンガポールの戦争記念公園は、日本が多くのシンガポールの人を犠牲にした事実を現代に伝える公園です。公園中央には巨大な白い塔が立ち、日本の過ちを堂々と示しています。

↑塔の土台部にはJAPANESEの文字

日本が犯した過ちとは、シンガポールの人たちを大量虐殺した事です。日本側は処刑した人数は5千〜6千人と言い、シンガポール側は10倍の4万〜5万人と言っています。どちらにせよ虐殺が行われた事は事実で、日本はシンガポールに賠償金を支払い一応の決着はつきました。

なぜ虐殺が起きたかというと、第二次世界大戦中、日本がシンガポールを支配するところから始まります。もともとシンガポールはイギリスが支配していましたが、日本がイギリスに戦いを挑み、勝利。無条件降伏をさせた上でシンガポールを支配下におきます。ここから虐殺が始まります。

処刑のターゲットはチャイニーズ系のシンガポール人。実はシンガポール人の約7割は中国人の血が流れており、大戦中、敵国である中国に協力されたらたまったもんじゃないということで疑わしい者は全員処刑していきます。日本の支配は3年で終わりますが、犯した罪は重く、この公園と塔が現代人に痛ましい歴史を伝えています。

この日本の3年間の支配は本当にひどかったらしく、シンガポール人に独立国家として歩みだすきっかけを作ったと言われています。日本がシンガポールを支配するまでは、オランダやイギリスのゆるい管理の中、特に不満なく暮らしてきたシンガポール人。しかし日本のひどい支配、守ってくれないイギリス、傍観する他国・・・外国の人間はシンガポール人の生活や幸福に関心が無いことに気づかされ、ようやくシンガポール人に自立の意識が芽生え始めます。

このような歴史を見ると、シンガポール人は日本人を憎んでいるような気がしますが、戦後に生まれた人たちはむしろシンガポールに多く投資している日本人に感謝や憧れを抱いているそうです(もちろん日本支配を経験した人は憎んでいると思いますが)。複雑な気持ちになりますが、美しい観光スポットを巡るだけではなく、ここまでこの国が発展した歴史的背景に触れると、少し旅に深みが出るのではないでしょうか。

詳しく日本とシンガポールの歴史を知りたい方はここから地下鉄で30分ほどで行ける「旧フォード工場」へ行くことをお勧めします。この旧フォード工場は日本がイギリスを倒して無条件降伏に調印させた場所で、中は日本とイギリスの戦い、日本のシンガポール支配に関する博物館となっています。

参考URL:旧フォード工場(Former Ford Factory)

おすすめ度6(10点中)・・・ここは公園と塔しかありませんが、日本とシンガポールの歴史を感じることができると思います。できれば事前にシンガポールの歴史を調べてから来ると、色々考えさせられると思います。

 

マリーナベイサンズ周辺(30分だけでも楽しめます)

シンガポールのシンボルと化しているホテルマリーナベイサンズは、ホテルの上に船が浮かんでいるようなビジュアルのホテルです。昔SMAPが出ているCMで一躍有名になりましたね。

このあたりの観光は、マリーナベイサンズの最上階に登ったり、目の前の公園ガーデンズ・バイザ・ベイを散歩したり、毎晩行われるライトアップショーを見たりと色々あります。しかし、時間が無い場合、30分だけでも行く価値があります。今回は自分が時間のない中30分で楽しんだ方法を紹介します。

まず地下鉄のBayfront(ベイフロント)駅で降り、適当な出口から地上へ出てマリーナベイサンズを下から見上げます。

下から見上げるマリーナベイサンズは圧巻で、遠くから見るのとまた違った迫力が味わえます。この位置からだと、目の前のマリーナベイサンズをくぐるように進んで行くと巨大な公園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の方へ行くことができます。地図で言うと東へ進む感じです。

マリーナベイサンズの東側へ行くと、上の写真のような美しい人工樹が見えるはずです。橋を渡ってこの巨大な人工樹の近くまで行くこともできますが、時間が無いので鑑賞だけ楽しみます。夜はライトアップされて昼とはまた別の美しさが楽しめるそうです。

人工樹の鑑賞を楽しんだら、階段を登って直接マリーナベイサンズへ入れる橋が架かっているので、そこからマリーナベイサンズに入っていきます。マリーナベイサンズへ架かる橋はとても目立つのですぐわかると思います。ちなみにその橋からはマリーナベイサンズを真正面に見ることができるので、写真スポットとしてもおすすめです。

↑マリーナベイサンズへ架かる橋から撮った写真

マリーナベイサンズの中へ入り、中の雰囲気を楽しみます。最上階へ行く場合はお金がかかりますが、ロビー付近は無料で入れます。さすがに一流ホテルですね。高級感がすごいです

↑マリーナベイサンズ内部

これでだいたい30分でマリーナベイサンズ周辺の観光終了です!ここからエスカレーターで下ればすぐ地下鉄駅で、途中にカジノの入口があります。カジノは無料で入れるので、興味本位で入ってみるのも良いかと。ちなみにシンガポール人は約8千円の入場料が必要で、国民がギャンブルで堕落しないような国策なのだとか。自分はマカオのカジノで大負けしたのでもうカジノはこりごりですが・・・。

↑カジノの入口。カジノ内部は写真撮影禁止です。

おすすめ度8(10点中)・・・マリーナベイサンズ周辺は清潔さ、美しさ、芸術性がピカイチで、30分だけでも行く価値ありです!

 

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